編集部共通
2026.09.08
漫画編集者の試用期間——ソラジマが契約社員から始める理由と、14週間で見ているもの
「試用期間中は契約社員と聞いて、不安になった」
「ソラジマの試用期間は厳しいと聞くけれど、何を見られるのだろう」
この記事では、漫画出版社ソラジマの漫画編集者の試用期間について、採用に携わる立場からお答えします。
先に、結論から。
ソラジマの試用期間は、契約社員として始まります。試用期間中は給与などの条件は変わらず、通過すると正社員に切り替わります。
試用期間は14週間。この間の雇用契約は4ヶ月です(第五編集部:少年STOKEは6ヶ月)。
なぜこの形なのか。何を見ているのか。通らなかったらどうなるのか。隠さずに書きます。
試用期間の全体像
項目 | 内容 |
|---|---|
雇用形態 | 契約社員としてスタート。通過すると正社員に切り替わる |
契約期間 | 4ヶ月(第五編集部:少年STOKEは6ヶ月) |
試用期間 | 14週間 |
給与などの条件 | 試用期間中も変更なし |
見ているもの | 企画・原稿の質と、そこに至る進め方(Logline Action) |
通過条件 | 編集部ごとに異なる。企画・原稿を形にして、編集部の審査を通すのが共通の形 |
通らなかったとき | 契約期間満了で終了。プロセスが評価できる場合は延長することもある |
なぜ、契約社員から始めるのか
「物語には力がある。」ソラジマは、それを本気で信じる漫画出版社です。ソラジマの編集者は、作家と一緒に、誰かの人生を変えてしまう一作を世に出す仕事です。
その一作を本気で目指す編集部では、企画と原稿で基準を確かめる必要があります。選考でも、企画プレゼンや業務トライアルを通して、考え方と力を見ています。それでも、作家と組んで企画を立て、原稿を形にするまでの実際は、入社してからでなければ見られません。試用期間は、選考では見きれないこの部分を、企画と原稿で確かめる期間です。
契約社員から始めるのは、この見極めをきちんと機能させるためです。通過すれば正社員に切り替わり、試用期間中も給与などの条件は変わりません。
基準の土台にあるのは、ソラジマのBelief・Logline・Logline Actionです。
- ・Belief:物語には力がある。
- ・Logline:誰もがバカにする大きな夢を叶えてみせるー。
- ・Logline Action(LA):Loglineを「本当に叶える」ための行動基準
- ・Bar Raise:基準を引き上げる。与えられた目標をそのまま受け取らず、自分で一段高く置き直してやり抜く。
- ・Freedom & Responsibility:自ら判断する。承認を待たず、目標に必要なことを自分で決めて動く。
- ・Straight Feedback:本音を伝える。作品のために言うべきことを、濁さずまっすぐ伝える。
- ・Pride Zero:やるべきことをやる。自分の至らなさを認め、成果のために泥臭く手を動かす。
- ・Done Better:まずは出す。完璧を待たず、形にして、直しながら良くしていく。
基準を満たした編集者だけで編集部ができていれば、全員が作品づくりに思考を使えます。この状態を保つことが、面白さの基準を保つことだと考えています。
ただし、試用期間は「切り落とす」ためのものではありません。ソラジマの基準で未達と判断されても、その人に能力がないという話ではありません。あくまで、ソラジマと合わなかっただけです。合わなかったときに、お互いが次の道へ進める形として、期間を区切った契約を選んでいます。
何を見ているか——企画・原稿と、進め方
試用期間で見ているものは、大きく2つです。
一つは、企画と原稿です。あなたが立てた企画が、編集部の審査を通る基準に届くか。その企画を原稿にしたとき、面白さを立ち上げられるか。本連載で勝負できる作品になりうるかを、企画と原稿の両方で見ています。
もう一つは、そこに至る進め方です。成果だけでなく、思考と行動を見ています。自分で判断して動けるか。審査で受けたフィードバックを、次の企画や原稿に磨き込めるか。その基準が、Logline Actionです。
正しいアクションを踏める人であれば、一緒に働きたい。それが基本の姿勢です。
どう進むか——14週間の流れ
進み方の細部は、編集部ごとに異なります。共通しているのは、次の形です。
前半で、企画をつくります。企画書を編集部の審査にかけ、通過すると後半へ進みます。後半では、その企画を原稿として形にし(ネーム、あるいは線画まで)、もう一度審査を受けます。節目ごとに面談があり、そこまでの成果と進め方についてフィードバックを受けます。
途中で「このままでは通過が難しい」という兆候が見えたときは、期限を待たずに早めに伝えます。14週間の最後に突然結果を告げられる、という形にはしません。
第五編集部:少年STOKEでは、「最初の2ヶ月で企画を連載会議に通す」という目標が示された新人編集者の例を、特集記事で紹介しています。
▶ 【特集】第五編集部:少年STOKE——少年の心の火種を燃え上がらせる、少年漫画の編集部
通らなかったら、どうなるか
試用期間を通過できなかった場合、雇用契約は契約期間満了をもって終了します。
ただし、基準に届かなくても、仕事の進め方が評価できる場合には、期間を延長して続きを見ることがあります。「頑張ったけれど、どうしてもできなかった」を、一律に切り捨てる仕組みではありません。
また、社内に合うポジションがあれば、そちらを提案することもあります。
試用期間を「落とすためのもの」として運用していないことは、ここでもう一度お伝えしておきます。厳しい選考を通ってきた人には、通過してほしい。その前提で、フィードバックも面談も設計しています。
最後に——どんな編集者と、働きたいか
ソラジマの編集部が目指しているのは、作家と一緒に、誰かの人生を変えてしまう一作を世に出し続けることです。そのために一緒に働きたいのは、面白さの基準を自分の言葉で持ち、フィードバックを受けて企画と原稿を磨き切り、世に出すまでやり抜く編集者です。
試用期間は、そのための最初の14週間です。制度だけを見れば、厳しく映るかもしれません。ただ、私たちが14週間で確かめたいのは、あなたを落とす理由ではなく、一緒に作品をつくっていける理由です。
よくある質問
Q. 試用期間中は契約社員だと聞きました。待遇や条件は変わりますか。
ソラジマの試用期間は、原則契約社員として始まります。給与などの条件は正社員と同じで、通過すれば正社員に切り替わります。契約社員から始める理由は、この記事の「なぜ、契約社員から始めるのか」に書いたとおりです。不安な点は、選考の中で遠慮なく聞いてください。
Q. 新卒採用でも同じですか。
この記事は、中途採用の漫画編集者を前提に書いています。新卒採用の試用期間については、募集要項をご確認ください。
Q. 延長はありますか。
プロセスが評価できたり、成長が期待できる場合、期間を延長して続きを見ることがあります。
Q. 業務委託のクリエイターにも、この試用期間はありますか。
この記事で書いているのは、社員として働く漫画編集者の試用期間です。クリエイターの方との契約は別の仕組みで、この記事の対象ではありません。
次の一歩へ
ソラジマと合うかどうかは、入社してからではなく、選考の中で確かめてほしいと考えています。選考で何をして、何を見ているかは、こちらにまとめています。
▶ 漫画編集者の採用試験——ソラジマの選考5ステップと、各段階で見ているもの
未経験から漫画編集者を目指す道と、採用担当が選考で見ているものは、こちらの記事に。
▶ 未経験から漫画編集者になるには——採用担当が、3つの道と選考の実際を解説
ソラジマのことを知る:Sorajima Entrance Book

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