1. トップ
  2. カルチャー・制度
  3. 【FR休暇インタビュー】編集者・三木さんに聞く!タイ・バンコクで「検索ワード」に出会う旅

カルチャー・制度

2023.11.01

【FR休暇インタビュー】編集者・三木さんに聞く!タイ・バンコクで「検索ワード」に出会う旅

eye catch

ソラジマには独自の休暇制度「FR休暇」があります。年次有給休暇+祝日分を合算して自由に休みを割り当てられる、というユニークな制度です。

使い方次第では、FR休暇だけで10連休を作ることも・・・!?

今回は、そんなFR休暇を使った方の体験談として、ソラジマ編集者である三木さんにお話を伺いました。

ソラジマ「最強の休暇制度」ガイドブック~なぜできた?その中身は?徹底解剖

ソラジマには、最高のパフォーマンスを長く健やかに出していくための独自の休暇制度があります。法定年次有給休暇+祝日分する「FR休暇」、編集者の働き方を支える「Webtoon連載終了休暇」、ソラジマが社員の人生に寄り添う「ライフパートナーS休暇」です。この記事では、ソラジマの休暇に対する考え方や、ソラジマの「最強の休暇制度」の中身についてご紹介していきます!最強の休暇制度って一体なに!?ソラジマの休暇制度について詳しく知りたい!そんな方はぜひ最後までチェックしてみてください。

story.sorajima.jp

ソラジマ「最強の休暇制度」ガイドブック~なぜできた?その中身は?徹底解剖

FR休暇は祝日分も休む日を自由に選べるフレキシブルな制度

三木さんは先日、FR休暇でお休みを取られたと伺ったのですが、どんなふうに使われたんですか?

三木さん:僕は1週間の休みを取って、タイのバンコクに行ってきました。
安い時に行けたので旅費がかなり抑えられましたし、人も比較的少なかったです。快適な旅でしたよ。
それに、今度の金曜日にもFR休暇を取って映画を観に行く予定です。昔から大ファンの監督が新作を公開するということで、何の前情報もない公開初日の朝イチで観たくてFR休暇を取りました(笑)

ネタバレなしで観て、がネタバレを発信する側に回るわけですね(笑)

三木さん:そうですね(笑)

そんな野望が達成できてしまうのも、自分で自由にお休みの日を決められるFR休暇ならではですね。旅行にしても、混雑している時期を避けることができるのはとてもうらやましいです。

三木さん:そうなんです。FR休暇を使えば大型連休も自分で作れるので、旅行好きにはたまらないシステムですよ。
一般的な会社は祝日休みってバラバラになっていて、まとまった休みといったらゴールデンウィークやシルバーウィークくらいですよね。ただ、そういう大型連休での旅行となるとものすごい数の人が溢れかえって、それだけで疲れてしまいます。ですが、FR休暇を使えば繁忙期を避けて閑散期に行くことができる。それこそ、土日を避けたければ平日だけで5連休を作って行くことだって可能です。

かなり自由度の高いシステムですよね。特に、祝日分の休暇を自由に取っていいなら、柔軟に休めるので魅力的です。

三木さん:休める日数自体は同じでも、有給以外にも自分で決められる休暇があるのは有難いシステムだなと感じますね。
土日休みの一般的な会社の休暇制度は、条件を満たすと規定日数休める年次有給休暇と祝日の2種類だと思います。でも編集者って、忙しい時と忙しくない時の差がものすごく激しいんです。忙しい時期に祝日があっても、休みが取りにくいというのが実情なんですよ。

でもFR休暇は有給と祝日をまとめて休暇として扱って、祝日も他の日にあてることができる。祝日休みを自分の好きな日に取っていいし、1週間の中で飛び飛びに休みを入れるのも、連続で休みを取って連休にするのも自由です。もちろん、友人と出かけるために祝日をそのまま休みにしても構わない。こういうシステムなら編集者は時間に余裕ができた時にゆっくり休めるし、編集者以外のソラジマメンバーも既存の休暇制度よりフレキシブルな休み方ができて、みんなWinWinだと思うんです。

長期戦で息切れしないためにも休暇は積極的に取れる雰囲気

確かに、FR休暇の制度は「祝日にもきちんと休めるようにする」以上の提案になっていますよね。
ただ、休日として確定している祝日がなくなり、自分で選べる休暇日数が増えるとなると、周りに遠慮して休みが取れないのでは、と心配にもなります。FR休暇の取りやすさとしては、実際どんな雰囲気ですか?

三木さん:FR休暇に限りませんが、ソラジマはかなり休暇が取りやすい雰囲気ですよ。
なんといっても、代表の前田が少し前にフランスへ2週間、家族旅行に行ってましたから。僕は23年6月まで編集長を務めていたのですが、そのときは執行役員の櫻井と同じタイミングで10連休くらい取っていたんです。
マネージャー層の人間がこんなに長期休暇を取っているので、「FR休暇というシステムがあるだけで実は使われていないんじゃ・・・」なんてことは全然心配しないでください。僕らがこんな感じなので、最近はもうみんな結構のびのびと休んでいますね(笑)

マネージャーが実践して見せてくれると、「自分も休んでいいんだな」と思えますもんね。ですが、急成長しているソラジマでそんなに休みが取りやすいというのは、正直驚きです。

三木さん:休みの取りやすさには、ソラジマという会社の考え方も深く関わっています。
代表の前田や萩原は、出版ビジネスは長期戦が必要だとよく言っているんですよ。例えば、僕の連作作品のうち今年の5月か6月くらいに完結したものがありまして、その作品は、最終的にはヒット作くらいの売り上げになったんですが、本格的に売れ始めたのは連載開始後1年くらい経ってからでした。マンガビジネスってこういうことが結構あるので、長期戦で取り組まないといけないんです。

でも、長期戦を戦い抜くなら適度に休みも取らないと、精神的にも体力的にも最後までもちません。だからこそ休暇は積極的に取ろう、という考え方はとても大切ですし、そういう文化はもっと根付かせていきたいと考えています。「有給がたまっちゃったから消化しないと」とか、なんとなく遊びに行くかとか、そういう消極的な姿勢で休みを使うのではなくて、いい作品を創るためにこそ休んで欲しいな、と。
そのためにもマネージャー層がリフレッシュのため、知見を広げるために長期休暇を取る姿は積極的に見せていきたいです。

なるほど。思いきって休むことこそが良いコンテンツを生む力になる、ということですね。
ただ編集者の場合、会社からの連絡の他に、クリエイターさんから連絡が入ることもあるかと思います。10日や2週間といった比較的長い期間の休みを取っても、特に問題はないんですか?

三木さん:ソラジマの編集者って仕事が2種類あって、1つは作品を創ること。もう1つは作品の売上を高めるために、関係各所とコミュニケーションをすることなんですね。

でも、FR休暇を取っている日は労働義務がないので、社内の連絡に最低限の返信だけしかしなくて済みます。だから僕はバンコクに行った時、Slackの通知は全部切っていました。クリエイターさんたちは社外の方々なので、休みの日もきちんと返信しますが、社内の方は休みの日は休みの日、って割り切っても基本は問題ありません。

1件だけ、作品のプロモーションに関わることでどうしても対応しないといけない内容だけは連絡を返しましたが、そのほかは全く会社の連絡は取りませんでした。あとは、Slackの溜まったメッセージだけは夜、ホテルでチェックして消化していたくらいですね。

長い休暇の間にどんどん進んでいく仕事の会話を見て、焦りや置いて行かれる怖さなどは感じませんでしたか?

三木さん:そのあたりの怖さは、思いきって切り捨てないとのびのび休めないんじゃないでしょうか。
そういう意味でも、旅行先に海外を選んだのは正解でした。国内にいると自分の仕事に関連する情報が目に入ったり、ふとした時に仕事を思いだしてしまうワードが聞こえてきたりして、気持ちを完全に仕事から切り離すのってどうしても難しいところがありますよね。

でも、海外に行って日本人は自分だけ、日本語も通じないという環境になると、案外「まあ今海外にいるんだし」と割り切れて、会社とは関係のない環境にいるんだな、と自然と思えてくるんです。なので、僕は中途半端に国内を旅行するより、せっかくなら海外に飛んでいくことをおすすめします。

FR休暇は海外旅行しやすく多彩な「検索ワード」に出会える

確かに、環境そのものを大きく変えた方が切り替えもしやすいですし、海外はベストな選択だったのかもしれませんね。
ちなみに、なぜ今回FR休暇を使ってバンコクへ行くことにしたんですか?

三木さん:僕、もともと旅行が大好きなんですよ。自分の生活圏ではまず触れられないものに、旅行先ではたくさん触れることができるので。

哲学者の東浩紀という方の著書『弱いつながり 検索ワードを探す旅』(幻冬舎、2014年)が好きなんですけど、その本の中で一番気に入っているのが「なぜ旅行がいいのか」についての解釈なんです。

東さんは、旅行とは「新しい検索ワードを探すためにある」と説かれているんですよ。旅行って一般的には新しいものを見て、感じて、楽しむものですよね。でも、今の世界ではGoogleで調べればほとんどのことはわかるので、「わかる」「知る」ことは家にいてもできてしまう。じゃあなぜわざわざ旅行するのか、の答えが「検索ワード」の発見なんだと。

「検索ワード」の発見、というと?

三木さん:例えば、今回バンコクに旅行してみて初めて知ったんですが、タイの仏像って日本の仏像とは全然違うんです。
タイの仏像は頭の上に装飾がついていたり、日本よりも指が長かったりします。それに、必ず微笑んでいるとか、日本のものよりもくびれていて胸板が厚く、女性的な要素を感じさせるといった特徴もあります。

こういう違いに気づくと、「なんでだろう」と疑問が出てきて『タイ 仏像』というキーワードで検索して調べたりする。でも、日本とタイの仏像の違いは僕が実際にタイに行って仏像を見たから知ったことで、現地に行かなければ調べようとすらしなかったと思います。現地まで赴いたからこそいろいろな疑問が湧いてきて、新しい知識と出会える可能性が拡がるんですよ。それが『弱いつながり 検索ワードを探す旅』で語られている、検索ワードを探す旅なんです。

なるほど。検索すればわかることが溢れていても、そもそも検索するキーワードを知らないのでは検索するわけもない、と。逆に言えば、旅行は新しい検索ワードの宝庫ですね。

三木さん:そうなんですよ。そうやって、旅行先で出会った新しい発見、疑問を夜ゆっくりくつろぎながら検索してみて、「なるほど」と落とし込んでいくのが僕の旅行スタイルになっています。

仏像の他にも、タイは身体加工にかなり大らかなことは新しい発見でした。特に驚いたのが、空港からバンコクまでのロードサイドの広告です。でっかい広告で美男美女がいろいろな商品をプッシュしているんですけど、そのモデルさんが堂々とタトゥーとか鼻ピアスとかをしているんですよ。空港からバンコクまでの道なんていったら、もう国の一番のメインストリート。そんな通りの看板で鼻ピアスをしているなんて、日本では有り得ないじゃないですか。こういう文化的な違いも、日本にいてちらっと情報を目にしただけでは印象に残らないことも多いですが、現地で直に触れるとすごく刺激的な体験になるんです。

海外旅行はRPG感覚でミスを恐れずチャレンジできる機会

そうやって刺激を受けると、作品創りにも細かな部分から必ず活きてきますよね。

三木さん:はい。それに、1週間とか滞在できれば発掘できる検索ワードの量も相当なものになります。
編集者をやりたい人って好奇心旺盛な人が多いので、知識欲もかなり満たされるんじゃないでしょうか。あと満たされるものでいうと、達成感が得やすいところも僕が海外旅行を好きなポイントなんです。

昨今の日本で筋トレってブームじゃないですか?なぜ流行ってるかというと自分で努力量と成果をコントロールできるからだと僕は思ってます。ビジネスで成果を感じられることだってもちろんありますが、努力をしても外的要因で成果が上手くでない場合ってありませんか?一方で、筋トレはやればやった分だけ確実に筋肉がつく。頑張った分の努力がきちんと報われる、返ってくるという達成感があるのがビジネスマンに人気なんだと考えています。

実は海外旅行も同じで、達成感を得やすいんですよ。なぜかというと、まず旅行の計画を立てて、往復の航空券を買って、ホテルも全部自分で予約する。ここに行くためにどの移動手段を使うか、ということまで全部自分で組み立てなければいけない。それってなんだか、ゲームのRPGみたいじゃないですか?

RPGですか!それは聞いているだけで楽しそうです(笑)

三木さん:次の街にたどり着くためにはこの装備とこの装備が必要で・・・と準備して、電車に乗れたら1つミッションをクリアしたぞ、と。
そうやって次々とイベントが発生していくので、目的地に着いただけでも達成感がすごいわけです。日本にいて電車に乗っても自分を褒めてあげることなんてないですけど、海外では切符を買うだけでも立派なイベントになる。その連続なので、些細なことでも達成感が得られるし、自分を褒める機会も自然と増えていきます。

それに、海外旅行というRPGならミスしても誰も死にません(笑)仕事でミスしたら何かしらの損害が出ますが、海外旅行で乗るはずの電車を1本逃しても何も損害は出ない。安心してミスができるし、気楽に冒険を楽しめる。ソラジマの場合、編集者は1人でクリエイターさんを30人くらいとお仕事しているので、彼らの生活を背負っているという責任があります。でも海外旅行なら、自分が失敗してミスしても誰にも迷惑はかけないので、本当に心から楽しんで冒険できるんです。

普通は海外旅行ってゴールデンウィークとかの大型連休でないと難しいですが、ソラジマならFR休暇を活用すればいつでも行けますから、本当に編集者にぴったりだし、旅好きにもこれ以上ない制度だと思いますよ。

そうやって考えると、本当に海外旅行はリアルRPGですね。非日常でいろいろなことにチャレンジできると思うと、とてもワクワクします。
三木さんは今後もFR休暇を使って海外旅行をされる予定なんですか?

三木さん:実は僕、2ヶ月に1回はバカンスに行こうと画策していて(笑)
6月はタイに行ったので、今度は気分を変えて海のきれいなところへ行こうかなと計画しています。
もうひとつ大きな野望としては、理論上の最大値に挑戦したいなと。FR休暇って年次だと20日くらい取れるんですけど、ソラジマって出勤日が1週間のうち月曜・火曜・金曜だけなんです。ということは、月曜・火曜・金曜の3日間にFR休暇をあてれば、3日分の有給だけで1週間まるまる出社しなくていい日を作れる。1ヶ月が4週間だから、理論上は12日分のFR休暇で1ヶ月会社に行かなくていい。つまり、ざっくり2ヶ月はヨーロッパを周遊したり、アフリカ大陸を横断しながら仕事ができる、ということになるんです。

それだけの長期となると会社と相談しなければいけない部分も出てきますが、旅好きとしてはいつかチャレンジしてみたいですね。

三木さん、素敵なお話をありがとうございました!

長期休暇をがっつり取れる可能性を秘めた、ソラジマの休暇制度……夢が広がりますね。

ソラジマは、FR休暇をはじめとした魅力的な福利厚生制度がたくさん。その他の制度も、ぜひチェックしてみてくださいね。

https://note.sorajima.jp/n/n5023be425251

この記事をシェア

facebookhatena bookmark

公式SNSをフォロー

instagram