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編集部共通

2026.08.13

Webtoon編集者の仕事内容——作品を、どこまで遠くへ届けられるか

eye catch

「Webtoon編集者って、実際は何をしている仕事なんだろう?」

この記事では、そんな疑問にお答えします。

先に、結論から。

この仕事の芯は「縦読み」という形式にはありません。

担当する作品を、どこまで遠くへ届けられるか——漫画編集者という仕事の本質そのものにあります。

Webtoon編集者の働き方は会社によって幅があります。

この記事では、漫画出版社SORAJIMAの現場を例に、採用に携わる立場からこの仕事の全体像を解説します。

企画がどう生まれ、作品がどう作られ、読者に届いたあと何をするのか。

そして、未経験からこの仕事に就けるのかどうかまで、現場の実際をお伝えします。

Webtoon編集者の仕事を一言でいうと

Webtoon編集者の仕事を一言で表すなら、担当する作品の可能性を最大化するために、必要なことをすべてやる仕事です。

作品や作家の方にあわせて変化しますが、企画を育て、作家の方と物語を磨き、制作のチームを組み、読者へ届け、作品をさらに遠くへ広げていく。

これら全てに関わるので、やることの幅はとても広いのですが、根っこにあるのはいつも一つ、「この作品を、どこまで遠くへ届けられるか」です。

これは、横読みでも縦読みでも変わらない、漫画編集者という仕事の芯です。

Webtoonという縦読みの形式は、作品を遠くへ届けるための手段の一つにすぎません。

手段だからこそ、編集者の仕事は「Webtoonを作ること」ではなく「作品の可能性を最大化すること」から逆算して決まります。

以下では、その一例として、仕事の流れを4つの場面に分けて紹介します。

場面1:企画の立ち上げ——数ではなく、磨き上げ

すべては企画から始まります。

ただ数を出すのではなく、読者の心を強く動かし、長く残りうる企画だけを見極めて磨き上げます。

企画の進め方は、作品や作家の方に合わせて変わります。

作家の方と二人三脚でじっくり世界観を練り上げることもあれば、読者データの分析をもとにチームで組み立てていくこともあります。

決まった型に企画を流し込むのではなく、その作品にとって一番良い作り方を選ぶのが編集者の役割です。

磨き上げた企画は、各編集部の連載会議等で議論され、さらに仕上がっていきます。

自分一人のセンスに頼るのではなく、組織に積み上がった知見をぶつけ合って作品を強くしていく。

この過程で、編集者自身の「作品を見る目」も鍛えられていきます。

場面2:制作体制づくり——作品ごとに最適な体制を組む

企画が固まったら、その作品に最適な制作体制を組みます。

漫画の作り方というと、編集者と作家の方が一対一で作品を作る姿を思い浮かべる方が多いと思います。

Webtoonの制作では、それに加えて、ネーム・線画・着彩・背景・仕上げといった工程を複数のクリエイターの方々で分担するチーム型の作り方も広く使われています。

大事なのは、どちらか一方が正解ではないということです。

SORAJIMAには、作家の方との二人三脚な作り方も、チームで進める作り方も、両方あります。

作品の性質と作家の方の特性に合わせて、最適な体制を編集者が選び取ります。

チーム型で進める場合、編集者は各工程をつなぐ責任者になります。

ネームから仕上げまで、それぞれのクリエイターの方々と協力しながら、作品全体の方向とクオリティに責任を持つ。

連載開始前には原稿のストックを作り込むため、一つの作品の立ち上げには半年ほど制作に集中する期間があります。

場面3:連載と、読者に届ける仕事

作品が公開・連載に近づくと、編集者の仕事は「作る」に加えて「届けて、育てる」にも広がります。

Webで読まれる作品は、読者の反応がデータとして速く、細かく返ってきます。どの話で読者が増えたのか、どこで離れたのか。編集者はこのデータを読みながら、物語の盛り上げどころを作家の方と調整したり、作品を知ってもらうための施策を仕掛けたりします。

そして、作品は「良いものを作れば自然に届く」わけではありません。

SORAJIMAでは、電子書店各社と連携した配信戦略の設計、SNSでの発信、書店流通を通じた全国書店への展開など、社内外と連携しながら、作品を読者に届ける導線をつくっています。

編集者はセールスや広報の部門と協力し、作品が読者の手元に届くまでの道筋そのものに関わります。

作る質だけでなく、届けるビジネスの質まで含めて作品の成果に責任を持つ——ここがこの仕事の面白さの一つです。

場面4:作品を、もっと遠くへ——IP展開

作品が育ってきたら、漫画の枠を越えて広げていきます。

SORAJIMAでは、自社内のIPプロデュース体制を軸に、書籍化や商品化は自社でも手がけながら、映像化ではTV局・アニメ制作会社などと直接連携し、作品を漫画の枠を超えて広げています。

連載を生み出して終わりではなく、作品価値の最大化に最後まで向き合う。

作品にとっては、それだけ遠くまで広がる可能性がある場所だということです。

このとき編集者が担うのは、「原作の核を守る」仕事です。

作品価値を最大化するために、どう広げるかの展開判断から監修まで、作家の方とともに妥協なく向き合います。

世界観やキャラクターの魅力が、形を変えても損なわれないように。担当作品がドラマやアニメになって、漫画を読まなかった人にまで届く。

そこまでを見届けるのが、この仕事の射程です。

漫画編集者の本質は変わらない——縦読みの現場で違う3つのこと

仕事の本質——作品の可能性を信じ抜き、最大化する——は、横読みでも縦読みでも変わりません。

違いが出るのは、主に3つです。

  1. 演出の道具が違う:縦読みはスマホでのスクロールを前提に、コマ間の余白で時間をつくり、画の大きさで感情の強弱をつけます。縦読みならではの表現の引き出しを、作家の方やネーム担当の方と一緒に増やしていくのは編集者の腕の見せどころです。

  2. チームで作る場合がある:工程ごとにクリエイターの方々が分担する作り方も使われており、その場合、編集者にはチーム全体を見る視点が求められます。

  3. 読者の反応が細かく、速く返ってくる:「どの話で読者が増え、どこで離れたか」まで、日々のデータで見えます。「作りながら育てる」度合いが強い仕事です。

未経験から、Webtoon編集者になれるのか

なれます。実際、SORAJIMAの編集者の多くは漫画編集未経験からのスタートです。

前職は脚本家、役者、エンジニア、営業職、学生インターンなどさまざまで、共通しているのは経歴ではなく、作品に向き合う執念のほうです。

ただし、一つだけ正直にお伝えしたいことがあります。

採用に携わる立場から見て、「編集者になること」自体が目的になっている方は、選考を通りません

編集者という肩書きは、作品を創るための道具にすぎないからです。

「この仕事に就きたい」ではなく「作品の面白さをどこまでも突き詰めたい」——そちら側に軸がある方が、結果としてこの仕事に就き、続いています。

未経験から漫画編集者を目指す道の全体像は、こちらの記事にまとめています。
「漫画編集者になりたい」人が最初に読む、漫画出版社での仕事のすべて

5つの編集部と、SORAJIMAという場所

SORAJIMAには、5つの編集部があります。

編集部ごとに「どんな読者に、どんな作品を届けるか」の考え方が異なり、編集者はその考えのもとで、自分自身の作品と、作品づくりの哲学を磨いていきます。

女性向け作品を手がける第一編集部、バトル作品を手がける第二編集部が作品を生み出しており、2027年春には少年漫画を手がける第五編集部「少年STOKE」が作品を届け始めます。

女性向け作品を手がける第一編集部の現場はこちら
バトル作品を手がける第二編集部の現場はこちら
少年漫画の第五編集部「少年STOKE」の特集はこちら

作品の広がりの一例を挙げると、『お求めいただいた暴君陛下の悪女です』(天壱)は国産Webtoonの月間売上で歴代トップレコードを記録し、『5度目の政略婚は、私を憎むあなたと』(天壱)は初月売上1億円を突破。

『かたわれ令嬢が男装する理由』(雨宮レイ.)はアメリカの月間販売金額2位を記録するなど、日本発の作品が国内外の読者に広がり、IPとしての伸びしろを見せています。

こうした編集部の営みの先に、SORAJIMAが会社として掲げるミッション「今世紀を代表するコンテンツを創る。」があります。

その通過点として、2035年までに国民的ヒット作品を生み出すことが目標です。

ここまで書いてきた編集者の仕事——作品の可能性の最大化——は、すべてこの一点に向かっています。

次の一歩へ

Webtoon編集者の仕事は、企画からヒットの先まで、作品の可能性に最後まで向き合う仕事です。

作品の面白さをどこまでも突き詰めたい——その気持ちがあるなら、それを仕事として最後までやり切れる場所がここにあります。

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