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編集者

2025.10.18

作家×編集者二つの視点が生む新たな物語【編集者NY】

eye catch

はじめに

ソラジマの編集者は9割が未経験で、元クリエイターという人も少なくありません。
中でもNYさんは、正社員として編集者を務めながら、現役の作家・脚本家としても活動しています。

「執筆活動を続けているけど、作家一本で食べていくのは大変そう」
「これまでの執筆活動を活かして、編集者になりたい」

そう思っている人は、ぜひNYさんの活躍を知ってください。

この記事では、NYさんが作家を続けながら編集者になった理由、ソラジマで兼業作家として働くメリットと学び、そして今後のビジョンをたっぷり語ってもらいました。

【この記事はこんな人におすすめ】
・執筆経験を活かして、本や漫画に関する仕事に就きたい人
・作家として活動しているが、編集者の仕事にも興味がある人
・兼業作家になり、生活を安定させたい人

きっかけは、幼い頃に見た『アラジン』

まずは、自己紹介をお願いします。

NYと申します。今は男性向けWebtoonを主に制作しております。

ソラジマの編集者としての仕事内容を教えてください。

現在は、いろいろな作家さんと企画を作ったり、その企画をネームに落とし込んだりしています。

作家さんが最大限に表現したいもので売上が立つように、「今はこんなものが流行っているので、こうした形に落とし込みましょう」という提案も行います。

一言でいえば、「作家さんの個性を売れる形で残すこと」が仕事です。

作家や編集者に限らず、「物語を作る仕事」に興味を持ったきっかけは何ですか?

きっかけは、5歳ぐらいの時に見た、映画『アラジン』ですね。

それが本当に面白くて、自分でも『アラジン』をマネした物語を書いてみたんです。後で読み返してみたら、「面白いじゃん」「自分、才能あるんじゃない?」と思って(笑)。

『アラジン』の面白さを自分でも表現できると気付いたことが始まりです。

現役作家として、編集者の道へ

今は作家として、どのように活動していますか?

Web小説サイトに作品を投稿し、そこでランキングに入った作品について出版社の方から書籍化の打診を頂く形で活動しています。

作家として活動する中で、編集という仕事に興味を持ったきっかけは何ですか?

作家として編集者さんと仕事をしていた時、「編集者みたいですね」と言われることがよくありました。

Web小説って、「読者が好きなものを分析して、それを物語に落とし込む力」が必要なんですが、その力は編集者にとっても重要な力の一つです。

「読者のニーズを考えられる人なので、編集者も向いているのでは」と言われたことが、編集の仕事に興味を持つきっかけになりました。

作家のキャリアを築く上で、どんな課題を感じていましたか?

「この先、作家としてどんな身の振り方をすればいいのか」と、かなり悩んでいました。

流行を追えばある程度は売れる作品ができ、アニメ化や大ヒットする可能性も無くはありません。

でもやはり、個性ある尖った作品を書いて大ヒットを出したいという気持ちもあったのです。

かといって、尖った作品を書き続けても出版社が望む作品になるかは分からない。そうした面で、「今後どんなキャリアを築くべきか」という課題を抱えていました。

その課題を解決するために、編集者になったのでしょうか?

そうです。
作家として売れている作品を分析するために、いろいろなランキングサイトをチェックするのですが、公開されているランキングの情報は信用度が少し不透明な部分があります。

実際にどの本が何部売れて、書店でどれくらい盛り上がっているのかは、編集者になってみないと分かりません。

編集者として具体的な数字を分析できることは、作家として抱えていた課題を解決する一つの手段だと思いました。

作家の立場から見た「よい編集者」「よくない編集者」を、ずばり教えてください。

ずばり答えると、“自分が作家になりきっている編集者”はよくないですね。

作家さんが書きたいものを置き去りにして、「これはこうしたほうが面白いですよ」と言ったり、具体的なセリフなども提示したり……。作家さんが「なんで自分が書いているんだろう」と疑問に思ってしまうぐらい介入している編集者は、よくない例だと思います。

編集者が面白くないなと思った原稿でも、実は作家の意図が隠れていることがあるんです。よい編集者は、原稿を読んで面白くないなと思っても、「どうして、こう書いたんですか?」と確認し、意図を聞いてから「じゃあ、こうしたらどうですか?」と提案してくれる人だと思います。

編集者が意図に気付かず無理やり方向性を変えて、物語がめちゃくちゃになってしまうことも珍しくありません。そんなことになると、編集者として信頼されなくなるでしょう。

作家さんから「ここには意図があって、伏線になっている」と編集者に伝えないんですか?

やっぱり作家さんって「編集者と意見が食い違ったら、今後仕事をもらえないんじゃないか」と心配する人が多いんです。私もそうなんですけど。

だから、編集者に従うほうが無難だと思って、何も言わず黙ってしまう人もいます。

だからこそ、きちんと対話してくれる人がよい編集者だということですね。

そうです。ちゃんと作家さんの意図を汲み取ってくれる人がいいですね。

作家と編集者、それぞれの違いをどう感じていますか?

作家は「このキャラクターめちゃくちゃ面白い。この設定は絶対売れる」と自分で考えるのですが、それって結構作家の先入観や自分の好きなものを詰め込んだものであることが多くて。

売れるためには、ちょっと整えなければならない可能性があり、それを整えるのが編集者の役割だと感じています。

「編集者として働きたい」と強く思った決定的な出来事は何でしたか?

いろいろありますが、一番強く思ったのは、あるWeb小説がライトノベルとして出版された時ですね。

「自分だったらこういう形で表紙とブランドを作るのに」「こういう表現の仕方でいいのか?」と思うことがあり、そこで「だったらもう自分が編集者になって、作品の面白さをきちんと伝えよう」と考えました。

選考でソラジマのカルチャーを体感

ソラジマを知ったきっかけと、応募を決めた理由を教えてください。

ソラジマのスタッフから「一緒に脚本を書きませんか」と声を掛けてもらったことがきっかけです。

当時は忙しくて仕事をする時間はありませんでしたが、その時がきっかけでソラジマという会社のことを知りました。

その後、作家と兼業していた仕事を辞めることになり、先ほど話した理由から編集者になりたいと思って求人サイトを調べたんです。そうしたら、ちょうどソラジマが編集者を募集をしていまして。

未経験もOKとあり、「編集者って未経験でもなれるんだ。面白いな」と思って、応募に至りました。

応募時点で不安や迷いはありましたか?

はい。ありました。
企画作りとかは私も今までやってきたので、それなりに自信はあったんですけど、学歴や職歴が華々しくないことが不安でした。

実は一度、ソラジマの一次面接で落ちているんです。その後、ご縁があって、もう一度面接をしていただき、そこで受かりました。

面接や選考過程で印象に残っているやりとりや言葉はありますか?

企画審査の時、私が提出した企画に対してとても真摯に向き合っていただきました。

まだ入社していない新人の企画に対して、「これは新人の企画だから粗があっても仕方がない」なんて視点ではなく、「プロとして売れるためには、どうしたらいいのか」という視点で見てくれたことが印象に残っています。

あとは、最後に行った業務トライアルですね。1日2〜3時間、合計5日間にわたって行う実践型の選考なのですが、そこでも「入社前だから」「未経験だから」という妥協は一切ありませんでした。

トライアルの途中で、面接官が「この部分に課題があります」「期待より足りていない部分があります」としっかりフィードバックしてくれるんです。

『ソラジマTV』でも紹介されていたカルチャーの一つ「Why No Feedback?」を、ちゃんと選考の時点から体現しているんだなと感じました。

入社してから感じたソラジマ編集部のカルチャーや雰囲気はどんなものでしたか?

雰囲気は本当に朗らか。皆、仲がよくて仕事がしやすいなと感じました。

でも、企画に向き合う姿勢は全員が本気です。上司や先輩が作った企画だからといって遠慮することはなく、懸念があるなら遠慮なくフィードバックします。

一般的には結果を出してきた作家ほど編集者からフィードバックを受けにくく、逆に遠慮して一人で悩んでしまうこともあるんです。

だけど、ソラジマの場合はそんなことがありません。気軽にいろいろな人から本気のフィードバックをもらえるので、そこはとてもいいなと思っています。

現役作家と編集者、二足のわらじの苦労と強み

編集者としての初仕事を振り返って、思うことを教えてください。

これまでの経験から、面白い企画作りや脚本はある程度の自信があったのですが、ネーム以降の工程はほとんど関わったことがなかったので、最初は「編集者としてどうフィードバックすればいいんだろう」と悩みました。

そこで、先輩編集者に何度も相談してフィードバックをもらううちに、少しずつ編集者の視点が養われていったと思います。やっぱり、周りに支えてもらえたことが一番大きかったですね。

作家でもある自分だからこそ、他の編集者にはない強みはありますか?

作家だからこそ、作家さんがどんなときにどんな不安を抱くかが分かるので、事前に不安を取り除くよう心掛けています。

たとえば、原稿にフィードバックを送る際、「これはこうしたほうが面白いです」と一方的に伝えるのではなく、修正の意図をきちんと説明した上で、「こうした方がよいと思うのですが、どうですか?」と相談します。

修正の意図が伝わらないと、作家さんも「ではこうしてみるのはいかがですか?」という建設的な議論をしにくいですし、より面白いアイディアを出しにくいですよね。編集者の操り人形のように言われた通りに動くだけになっても、楽しくないでしょうし。

そんな風に、作家さんの気持ちを考えて、言ってもらったら助かることや嬉しいことを伝えるようにしています。

実際に担当している作家さんからも「何の不安もない。よくしてもらっています」という言葉を頂きました。

逆に、最初に苦労したことや大変だったことは何ですか?

いろいろありますが、やっぱり自分も作家だからこそ“物語に入り込みすぎてしまうこと”が一番大変でした。

脚本の経験もあるので、「こういう風に修正したほうがもっと面白くなります」と何度か作家目線で口出ししてしまったんです。

もう少し客観的に作品を見ることができればよかったな、と反省しています。

初めの頃は、どうしても編集者というより作家として作品を見てしまうことが多かったですね。

編集者へ転向して、意外な発見はありましたか?

意外な発見しかありません(笑)。編集者は仕事をしながら常にエンタメのことを考えているので、作家業だけの時よりも創作能力が磨かれる気がします。

それから作家の時には分からなかった編集者の仕事の裏側を知れたことも大きなメリットです。

編集者も売れる作品や面白い企画を常に探しているので、作家として話すときにも、「この編集者さんは新しい企画を探しているのかもしれない」というのが肌で分かるようになってきました。

そこで「こういう企画がありますが、どうですか?」と提案したら、結果的に「じゃあ一緒にやりましょう」とスムーズに仕事が進んだこともあり、非常に勉強になったと思います。

編集者として特に大切にしていること、日々意識していることを教えてください。

一番はやっぱり作家さんの個性を尊重することです。

Webtoonはある一定のジャンルが売れているような状況なので、どうしてもよくある王道展開ばかりを求めがちになります。

それだったら別に作家さんに依頼するのではなく、もう編集者自身で書いちゃえばいいんです。編集者が一番流行を分かっているので。

作家さんには、その人にしかない魅力が絶対にあるんです。だからこそ、依頼する際は作家さんの個性を引き出せるように、いきなり企画に入るのではなく作家さんの好きな漫画のジャンルやキャラクターなどを理解することから始めます。

そして、それを言語化してから企画に入ることで、作家さんの個性を引き出せると考えています。

今後も編集者として創作に入り込みすぎず、一歩引いて作家さんの個性を活かすことを大切にしたいです。

作家活動があるからこそ、編集者としてチームに提供できる視点はありますか?

自分が作家として編集者から言われてモヤっとした言葉遣いなどを、チームへの注意喚起の例として共有しています。

あとは、仲のよい作家さんに声をかけて仕事を一緒にすることもありますね。すでに距離感が近いので、遠慮することなく本気でフィードバックし合えます。

NYさんは正社員なのに、作家の仕事も編集者の仕事もうまく両立していますね。

そうですね。ソラジマは水・木がリモートワークで、月・火・金も11時〜18時半までが出社時間なので、それ以外の時間を自由に使えるんです。

たとえば、作家業の締め切りが近いときはリモートの日をうまく活用して編集の仕事を調整することもあります。

入社したばかりの頃は編集の仕事に注力したかったので、あえて執筆活動はセーブしていました。でも、少しずつ慣れてきて、今は抑えずに両立できています。

だから、同じように執筆しながらソラジマで編集者をやりたい人も、全然心配ないと思いますよ。

創作の勉強ができ、編集者の仕事の裏側を知れるのは大きなメリットです。作家一本でやっている人も、編集の仕事を経験するとよい勉強になるのではないでしょうか。

今後のビジョンとメッセージ

ソラジマの編集者になったことで見えてきたものはありますか?

それは明確にあります。先ほどの通り、「流行を徹底して創作するのか」「尖りのある作品を1本入れて売れる作品を研究するのか」で悩んでいた時期がありました。

実際には、この二つは相反するものではないので両立できるんですよね。ただ、どうロールすればいいか分からなくて。

それがソラジマに入社して、たくさんの編集者と話をする中で、流行と尖りポイントの合わせ方が見えてきましたし、自分の作品に足りないものにも気付けました。

ソラジマには「足腰を強くする」という考え方があります。これは、「何か1つでも懸念点があるなら、それをすべて潰して120%納得できる作品を作る」というもので、以前の自分にはその視点がありませんでした。

先輩編集者の仕事を見たことで、作家として足りていないものに気付くことができました。

編集者として、これから挑戦してみたいことや目標は何ですか?

それはもう、“日の出”作品(月間売上1億円達成)を出すことですね。

“流行と尖り”の両立を学んできたので、作家としてだけでなく、編集者としてもその学びを活かしたいです。

作家と編集者両方の視点で築いた力を使って、面白い作品を作っていきたいと思っています。

作家と編集者、二つの視点を持って働く中で得た気付きや学びはありますか?

作家さんが編集者に対して思うことがあるように、編集者も作家さんに思うことがあるはずだと考え、それを知りたくてソラジマに入社しました。

実際、編集者になってみて、作家さんがどのように仕事を進め、どんなコミュニケーションを取ってくれると助かるのかが分かりました。

今は作家として働く際も、編集者が仕事しやすく、かつ遠慮なくフィードバックできるよう事前に準備して取り組んでいます。

また、編集者としては作家さんが言いにくいことや不安に感じていることがあれば、それを取り除くような言葉を掛けられるようになりました。

両方の立場で、仕事を円滑に進めるコミュニケーションのコツが学べたことが、一番の収穫ですね。

ソラジマへの応募を考えている方や創作に携わりたい方へメッセージをお願いします。

ソラジマは本気でエンタメに向き合っている会社です。

妥協している編集者は一人もいないので、厳しい意見を突きつけられることもありますが、本気で売れる作品・面白い作品を作っていきたいなら、ソラジマは最強の環境だと思います。
ぜひ、入社していただければ嬉しいです。

おわりに

現役作家としても、編集者としても活躍しているNYさん。
それぞれの経験が相乗効果を生み、創作に深みをもたらしています。
ソラジマで“新たな視点”を得たNYさんが、今後どんな物語を生み出すのか、目が離せません。

ソラジマでは、NYさんのように兼業作家で働きたい人も大歓迎です。
柔軟な働き方ができる環境だからこそ、執筆にも編集にも本気で向き合えます。

もちろん、経験は問いません。万全なサポート体制であなたをお迎えします。
私たちと一緒に、今世紀を代表するコンテンツを創りましょう!

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