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2024.04.27

【大ヒット作品の脚本家へインタビュー!!】『無能な継母ですが、家族の溺愛が止まりません!』の制作秘話

eye catch

はじめに

こんにちは!Webtoonスタジオのソラジマ広報チームです。

本日は、、ピッコマ「SMARTOON®︎部門総合1位」で公開8日間合計4回(※1)も獲得した話題沸騰中の作品『無能な継母ですが、家族の溺愛が止まりません!』の脚本家であるつるこ。さんへインタビューをさせて頂きました。
『無能な継母ですが、家族の溺愛が止まりません!』制作秘話の前に、つるこ。さんがどの様なキャリアをたのかを伺いながらソラジマとの仕事についてボリューム満点でお送りいたします。

脚本家としてのキャリアにお悩みな方、またこれから脚本家としてWebtoonに挑戦したいと考えている方には必見となっておりますので、是非記事を読んでみてください。

(※1)

総合SMARTOONランキング
・2023年12月6日獲得
・2023年12月7日獲得
・2023年12月9日獲得
・2023年12月13日獲得

脚本家までのあゆみ

脚本家になる前のキャリアを教えて頂けますか?

最初のキャリアはライターでした。
もともと演劇を志し、大学もその方面に進んで舞台役者として活動していましたが、事情があり大学中退して地元に戻ることになりました。
地元は山あいの、買物にも車で30分かかるような土地です。20歳前の自分は運転免許ももたず、一人ではなかなか動くこともできませんでした。
そんな場所にいるので、自分にやることがないのと外との関わりがないことに気づきました。

様々な仕事を探している中で、学校や劇団で脚本や演出を学んだ経験を活かせるのではないかと思いライターをやるようになりました。アイラブユーカンパニー、ランサーズやクラウドワークスなどでがむしゃらに応募し、案件をとるところから始めました。

ライターとしてどのようなお仕事をされてましたか?

当時はNGジャンルを作らず、ひたすら案件を受けまくっていました。ジャンルも、男性向け、女性向け問わず、エンタメ、美容、建築、求人、ジャンル分けしづらいニッチなものなど幅広く書いてきました。PBWと呼ばれる、マニアックなゲー厶ジャンルでシナリオを書いたり、個人のためだけの小説を書いて欲しいという珍しい依頼もありました。

まずは目の前の課題を一つずつクリアすることを重視していたので、コンテストに出ようとか賞を取ろうとか、そういう野望は持っていませんでした。

この時は、模索して美容サロンの経営などにも手を出し、それなりに軌道にも乗り始めましたが、コロナ禍で苦しくなり、何より自分自身が塞ぎ込んでしまいました。

そんなわけで本格的にライター業で稼ぐことを意識し、知人の紹介でフルタイムで働きながら安定的なライターの仕事を探すようになりました。

ソラジマとの出会い 

ソラジマに応募しようと思った理由はなんだったのでしょうか?

ランサーズでソラジマの募集を見つけ、まずは純粋に条件に惹かれました。当時ランサーズは安い案件が多く、ソラジマの文字単価3円以上という条件は魅力的でした。
またソラジマが、『婚約を破棄された悪役令嬢は荒野に生きる』をリリースして結果を出しているという信頼感もありました。コンセプトやログラインも好きで自分のイメージも湧いたので、挑戦してみようと思いました。

入ってみて感じたソラジマの良さはどんなところでしたか?

ソラジマの良さは、まず金銭的な条件の明確さは大前提ですが、何よりも会社全体で楽しそうな空気があるのがとてもいいと感じています。
ストイックにやらないと見えない楽しさというのが存在しますが、一人でストイックにやっているだけだと、やった先の結果が求めていたゴールに到達したかどうかさえ、よくわからないことがあります。 

一方、チームで気持ちを分かち合い、みんなでゴールをめざすのは、麻薬にも代えがたい楽しさを感じます。
日本人はチームでまとまって何かするのを好むこともあるので、ソラジマのこういう面は多くの人に響くのではないでしょうか。

ちなみに田舎あるあるですが、田舎だと周りに趣味の合う人がいない、理解してもらえない、熱量が合わない、スキルが合わない、などで孤独を感じる時があります。ソラジマで同じ志を持った仲間と繋がることができるのは本当に有難いです。

『無能な継母ですが、家族の溺愛が止まりません!』の制作にまつわるエピソード

この作品の誕生秘話を教えていただけますか?

この作品は編集者さんからの募集で始まりました。ソラジマの企画って、ライター発案と編集者さん発案と2パターンあるんですが、この作品は後者で、「ファミリーもの、私TUEEE―、俺TUEEE―の作品を」という募集内容でした。私としては、ずっと狙っていた要素が「ファミリー物、偽家族もの」だったので、何としてもこの企画は獲りたい!と思って、応募しました。

わたしの場合は、最初に共有する世界観のところで、絶対使わない範囲の内容も設定しておくんです。

たとえば今回は、この中での神話の流れをざっくり書いておきました。神話がどんなものか、どんな種族がいるのか、昔と今との違い、信仰の分布や在り方なども設定しています。そうするとそこからストーリーがいろいろと広がって、奥行きも出てきます。

この先、帝国と大公一族や、エルシャの実家の公爵家の話も登場するのですが、舞台が広がるにつれて、あまり表に出しきれてなかった部分も出てきます。

 あくまで物語の主軸はエルシャとその家族なんですが、これからまたどんどんその謎というか、歴史などにも迫ってゆくので、あんなところがここに繋がる?みたいに思っていただければ嬉しいです。

作品を作る中で大切にしている点はありますか?

一番大切なのはチームの意思疎通だと思います。基本的な方針や根幹がチームに伝わってなかったら絶対読者には伝わりません。

最初に設定資料などを作って共有し、フィードバックを頂いてすり合わせ、それでも伝わらない時はその設定は変えなきゃと思っています。

毎回、制作チームには、想像を超えた最高の感動を更新してもらっています。中でもロルフの生誕祭のシーンではすごく解像度の高い世界を感じました。私が作ったものとチームの皆さんが広げていってくれた世界観と、全てが噛み合った感覚がありました。

この作品の絵の表現についてはいかがですか

Webtoonの強みって、漫画よりカラフルで解像度が高く、アニメではそこまで描き切れない画面ですね。その中でチームには衣装や表情のこだわりなど素晴らしい形で実現していただいています。

前半は表情を指定していましたが、最近は最低限の演出を除いてお任せすることが多いです。そのほうが私の想像を超えて、よりキャラクターに寄り添ったものを出してくれる感覚があります。

キャラクター作りの工夫をお聞かせください

キャラクターは、全体的な役割とキャラ本人の自然な感情の流れの両方でつくっています。関係性の中に性格は出るので、例えばヒューの傷をえがく時、周囲の小さなリアクションからえがくとか。一方キャラが勝手に動いてゆく感覚もあって、うまくはまるよう軌道修正しながら書いています。

例えばどんなキャラクターが難しかったのでしょうか?

そうですね。ロルフの表情が難しかったです。氷の大公ロルフがどんなふうに溶けてゆくのか、微妙な変化を細かく調整しました。原稿が完成してもこの表情はこうした方がいいんじゃないか、と見直して変更したりしました。 ヒーローの絶対条件としてかっこよくなくちゃダメなんですが、内面は設定できていても見せ方に悩みました。

ロルフは素直になるのが苦手なキャラクター。エルシャといるとその素直さが引き出されるんですが、その時の戸惑った表情など可愛いなと思います。

あまり意識してたわけじゃないんですが、結果的にちょっと天然に見えるロルフというのが出てきて、ヒューに似てるな、と感じています。生真面目なロルフがエルシャへのご褒美に抱っこする場面、もっとぎこちなくなるかな、と案じてたんです。でもチームのみんなと追求してたら、素直なヒューのような甘やかし方、包容力が出てきて、優しくてきゅんきゅんするシーンになったんじゃないかと思います。

チーム一丸となり、ブラッシュアップされた見せ方になっていますね

悩んでいたロルフの見せ方は、制作の皆さんの力で答えを出していただいた気がしています。見せ方から答えが出てくる。原稿をいただくたび、あ、こうだったのか、これ私が書いた話だったかな、なんて新鮮な気持ちをもらっています。ちなみにロルフのくせ毛、あれは素の部分をわかりやすく見せる意味で、初期段階で丁寧に相談して決めました。これからも髪型を楽しみにしていただけたらと思います。笑

縦読みならではの構成について、どうお考えですか?

縦読み漫画の絶妙なバランスを、ネームのいるくらさんが本当に上手に、最適化したミニマムな形で綺麗に見せてくださっています。

コマの構成は基本的にお任せなんですが、絶対このシーンは入れたいとお願いすることもあります。例えば9話、声の出ないヒューが口パクでエルシャにお礼を伝えてキスするところ、アニメなら音があるわけですが、あれを「音のない・カラフルな・解像度の高い」縦読みでどうしてもやりたくてヒューの設定段階から考えてました。コマをいっぱい使っちゃうんですけどね。 

「家族」というテーマについて思うことを教えて頂けますか?

この作品のテーマ「家族」って、一緒に幸せになる、楽しいことを共有し、悲しいことを支え合う共同体を言うんじゃないかと思っています。

無能とされるエルシャの魔法も、場所や使い方を変え、協力し合って力を発揮する。そういうお互いのよさと弱さのかけ合わせとか、ウィルバートとヒューの少年だからこその心の成長とか、とにかくこの家族を最後まで描き切りたいと思っています。彼らの生活と成長を末永く愛してもらえるよう、こつこつ頑張ってゆきたいです。その結果、 例えば書籍化だとかメディアミックスとか、そういうものがついてきたら嬉しいですね。 

改めて、伺いたいのですが、ソラジマの好きな点はどこですか?

他にもソラジマを好きな点は、ヒットに本気であるところです。ヒットを狙うならターゲットは市場ですが、そうでないと取引会社を喜ばせるだけのものとなったりします。ターゲットが市場なのか取引会社なのか、わたしたちクリエイターは雇われている身なので、どうしても会社の意向を気にしてしまいます。

一部のクリエイターは稼ぐことやヒットへの執着を悪だと思ってしまいがちです。 ヒットへの本気さを打ち出すほど尻込みする人もいるでしょう。

会社がヒットに本気でないと、クリエイターは会社が喜ぶもの、本当のヒット作をなかなか作り出せません。ソラジマは本気でヒットを狙う会社なので、クリエイターの意識もそちらへまっすぐ向かってゆくことができます。

才能があってこの才能で稼いでやる、という人なら、ソラジマは魅力的な環境です。この路線を突き詰めてマーケットが狭くなったとしても、本当に稼ごうと思う人だけを集めていくことが大事なのではと感じています。

今までは求められたものに答える形で仕事してきましたが、ソラジマさんは、どこまでもめざしていいよ、どこまでもめざすからね、というのを打ち出してくれる。じゃあ私もそれをめざせるよう頑張ろう、と思えます。

単に1本、本を書いてね、シナリオ書いてね、じゃない。その先があると思い出させてくれる、呼び起こしてもらっている感覚です。ぽろっと言った言葉をすぐ拾っていただいたり、対応もスピーディー、かつ長い視点でお話させてもらって、ああ、言っていいんだ、やっていいんだ、こんな提案していいんだ、ということがたくさんあります。有難いです。

作家としての今後の展望はどう考えていますか?

人の3倍頑張ったら1つくらい上手くいくかも!といつも思っているので、今のお仕事に堅実に向き合いつつ、可能な限り、どんどん新しいことにも挑戦していきたいです。最優先するわけではないですが、再び演劇に繋がることができたらいいな、というのはささやかな夢です。

作品紹介

 無能な継母ですが、家族の溺愛が止まりません!

▼あらすじ
家族に冷遇され、まともな教育を受けさせてもらえないせいで「無能」と謗られる公爵令嬢・エルシャ。彼女はある日、皇帝からアイスベルグ大公・ロルフとの結婚を命じられる。ロルフは、隣国との戦争で大活躍した英雄。しかし同時に「戦争狂」と呼ばれ、恐ろしい噂が絶えない人物だった。エルシャは結婚に絶望…するどころか好機と捉え、新たな家族と幸せになろうと誓う。ところが大公城に大公ロルフの姿はなく、代わりに出迎えたのは前大公の息子・ウィルバートとヒュー!しかも子供達は大公の結婚予定を知らされていなかったようで――!?戦争狂ロルフ、気難しいウィルバート、無口なヒュー、そして大公家を取り巻く謎。果たして、心を閉ざした大公一家と無能な継母が幸せを掴む日は来るのだろうか!?

▼作品はこちらからご覧になれます▼

▼この作品のクリエーターの皆様
企画作家:つるこ。
ネーム:いるくら
人物線画:青藤キイ、槇
人物着彩:ろまいこ
背景:志水秀吉
仕上げ:nyu

おわりに

私たちはクリエイターの皆様と共に作品を創り、共に成長していくことが今世紀を代表するコンテンツに繋がると信じています。
クリエイターの皆様にソラジマを選んで頂くために、私たちはヒット作を作るための機会を提供していきます。
「誰もがバカにする大きな夢を叶えて見せるー。」「今世紀を代表するコンテンツを創る」というメッセージに共感した方と働ける日を楽しみにしています!

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 おまけ

つるこ。さんのインタビュー動画はソラジマTVでも公開中。
とても素敵な内容になっていますので、是非ご覧ください。

担当編集者インタビューも公開中!!

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