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2023.11.01

大手アパレル企業からソラジマへ。経歴から転職のきっかけ、編集者としての働き方に迫る ——Webtoonマンガチーム長・櫻井幹

eye catch

ソラジマで編集長として活躍中の櫻井さんは、新卒として大手アパレル企業に入社した経歴の持ち主。大手のマニュアル至上主義に疑問を感じるようになり、新たな道を模索。ワクワクする仕事を求めた櫻井さんが選んだのはソラジマでした。
この記事では、櫻井さんの学び、ソラジマでの業務内容や今後の展望について方っていただいています。

中途転職で編集者になった人の話が聞きたい方
ソラジマが気になっている方
転職を考えている方
は、ぜひ最後までご覧ください!

静も動も併せ持った大学生生活

櫻井さんのご経歴を教えてください。


櫻井:2020年に慶應義塾大学文学部を卒業し、新卒で大手アパレル企業に入社しました。


文学部からアパレルに進んだのですね。


櫻井:文学部といっても、美術・哲学系の専攻に籍を置いていました。「美しいとはなんぞや」とか「芸術とはなんぞや」みたいな勉強をしてました。明確な答えのない学問ばかりやってきたので、数学が死ぬほど苦手です(笑)

答えのない学問、深そうですね……。研究内容も、美術系だったのですか?


櫻井:卒論は、ロバートアルトマンという映画監督について論じました。『ロング・グッドバイ』という作品がはちゃめちゃに好きなので、ぜひご覧いただけると嬉しいです……!オフィスに来ていただければいつでもDVDお貸しします!!!


映画について卒論を書いたのですね!映画鑑賞が趣味なんですか?


櫻井:そうですね。でも、それ以外にも、バンドサークルに所属して月1でライブに出たりもしてました。キャンプが趣味なのでちょいちょい一人で野に出たりも……。
大きな声を出して歌を歌うのも、ひとり暗闇のなかで焚き火を眺めながらしっぽりするのも好きで、なんだかあべこべな人間なのかもなあ、なんて思ったりします。

新卒で入ったアパレル企業、転職を決めた理由

アクティブな櫻井さんですが、なぜ新卒で入った会社をなぜ転職しようと思ったのでしょうか?


櫻井:結論から言うと「あんまり面白くなかったから」ですね。
新卒で入った会社は、いわゆる大手アパレルというくくりに分類されるものでした。ぼくは何かしら「ものを作る」ということがとても好きで。小さい頃は工作とレゴ、物心ついてからは曲を作ったり写真を撮りにいったり。大学に入ってからは家具を作ってみたり本を書いたりと、とにかく何かしらを作ってきました。「作る」って楽しいんですよね……。そんなこんなで、「何かを作ることに携わりたい」という気持ちが大きかったんです。


なるほど。専門である美術や芸術分野にも繋がりそうですね。


櫻井:そうなんです。そこで、「ファッションが好き」「ものづくり=服づくりに携われる」「世界中に店舗があるのでインパクトの大きい仕事ができる」というポイントに惹かれて、入社を決めました。会社の規模も大きく、制度も整っていた会社だったので、不安なポイントが少なかった、というのもありますね。

ただ、大きな誤算がありました。

マニュアル至上主義に悶々とする日々

櫻井:ざっくり言うと「諸々の制度があまりにも整いすぎていた」という感じでしょうか……!

整いすぎていたことが、逆にマイナスになったのですね!?


櫻井:大きな会社だったので、当然たくさんの店舗があります。それはつまり、それだけ多くの従業員がいる、ということです。数万人単位の従業員をうまく統制するためには、一定厳格なルール・マニュアルが必要になってきます。その限りではない場合もあるかもしれませんが、少なくとも前職はそうでした。


大きい会社だからこそ、そのあたりの縛りが強かった、と。


櫻井:はい。大きくわけると、2つありました。

まずは「ルール」。もちろん一定の「ルール」は業務を円滑に進めるために必要な場合もあると思います。けれども、それに縛られているせいで効率的に業務を行えない場合も往々にして存在します。
「これはいい、あれはダメ」みたいなルールが無数に存在してたので、えも言えぬ息苦しさを感じながら毎日出勤してました。

そして、「マニュアル」です。
どの会社でも業務上使用するマニュアルはあると思いますが、ぼくの前職は全ての業務に厳格なマニュアルが存在してました。役職ごとにマニュアルがあり、発生し得る全業務が網羅されたとってもボリューミーなマニュアルです。
また、そのマニュアル通りに業務遂行しなければ評価の対象にすらならない、という感じで、ぼくはここがかなりしんどかったです。

分厚いマニュアルがあるだけでなく、それを守らないと評価の対象にならないというのは、合う合わないが大きく分かれそうですね……。


櫻井:「これってなぜうこうやるのか」とか「こうした方が効率的なのでは?」と思う箇所があっても、議論の余地が無いんですよね。当時の上司に質問したら「マニュアルに書いてあるからだよ」と返事が返ってきたことを覚えています。


徹底したマニュアル至上主義ですね。


櫻井:元々あれこれ考えながら手を動かすのが好きな性質なので、「最初から絶対的なマニュアルが存在してそれ通りにタスクをこなすだけ」というのがめちゃめちゃしんどかったです。
確かにマニュアル通りに進めればお店は回るんですけど「それができて何になるんだろう」と思いながら悶々としてました。

ワクワクする仕事がしたい!転職を決意

なるほど。櫻井さんはマニュアル至上主義には馴染めず、ずっと疑問を感じていたわけですね。

櫻井:そうですね。入社当時は違和感をもちつつも「続けていくことで見える世界が変わるかもしれない」みたいなことを思ってたのでとりあえず続けていました。ですが、入社直後に感じた違和感はしばらく経っても変わらなくて。

最初にもった違和感は覆らない、とよく言いますもんね……。

櫻井:気楽な性格の自分にしては色々と考えましたね。
「このままこの会社にいて何が得られるんだろう」
「そもそも続けていくことができるんだろうか」
「続けていくことでどれくらい自分がすり減っていくのか」
「今を耐えた先には何があるのか」……とか。

そんなモヤモヤもあり、ちょうど入社から1年くらいの、2021年春に「この会社を出よう、そしてもっと自分がワクワクできる仕事をしよう」と決意しました。結局自分がワクワクできる仕事じゃないと続かないし、身の入り方も違うな、という。


転職を決意するまでにどれくらい時間がかかりましたか?


櫻井:まだ当時のぼくは23歳だったし、「若いうちの数年間くらい好きなことを全力でしたい」という気持ちも大きく、割と決断には時間がかかりませんでした。
もちろん前の会社を否定したいとかそういう意図は全くなくて、単にマッチングの問題だと思います。でもマッチングしてないのに無理に合わせるのもしんどいし、多分不可能だし。きついし。ほんなら転職しちゃえ、って感じですね。時間も勿体無いし、心がすり減っていくし。

当時のぼくにとって、「転職」という選択肢がベストアンサーだったと今でも思ってます。

ソラジマを選んだ理由は●●だったから

そんな決意のもと転職を決意した櫻井さん。どういう軸で転職先を探していましたか?

櫻井:転職軸はかなりシンプルで、「何かしらのコンテンツを自分で作れること」と、シンプルに「ワクワクできるか」という2つでした。
これに前職での経験も踏まえて「どれだけ自立して動かせてもらえる組織か」も要素として重要視していました。大企業の辛酸を舐めた1年間だったので、ベンチャー周りで探し始めました。転職活動開始当時は、webマーケ周りの会社やコンテンツスタジオなどを見ていました。

その活動のなかで、ソラジマと出会った?


櫻井:転職活動を始めて少し経った頃に、大学時代の同期から「今何してんの?うちくれば?」と連絡をもらったんです。その会社がソラジマだったんですけど……。ソラジマという会社のこと、何にも知らないなと(笑)

それで、とりあえずまずは話を聞かせてもらうことになり、代表の前田に繋いでもらいました。で、セッティングしてもらった前田との面談が面白いこと面白いこと。

ベンチャーが何言ってんねんと思うでしょうけど、普通に世界一目指してて〜」と淡々と言ってて。この人めっちゃ面白いなと思いました。その面談で何か感じるものがあったので、選考を受けることにしました。

面談から1ヶ月足らずで内定が出るスピード感

それは何月頃のことですか?

櫻井:確かこれが7月終わりとかだったはずです。選考も無事終わり、8月中旬には内定が出ました。他に受けていた会社よりも選考スピードが早くてありがたかったです(笑)
ソラジマに内定が出るときには、SNSマーケとインフルエンサーマーケの会社それぞれから内定が出てたんですけど、即ソラジマに決めました。

おお!ソラジマにした決め手はありますか?


櫻井:他のメンバーと喋る機会をもらったり社内見学をしたりする中で、「ああ、この人たちとなら、この会社なら多分ぼくはフィットしてるな」と思ったからです。
自由を極めたようなカルチャー、メンバー全員が同じ方向・目標に向かって動いていること。社風やメンバーとのマッチングの高さが魅力的でした。

ソラジマ入社後、ギャップゼロの秘密

ソラジマに入社してみて、入社前とのギャップはありましたか?


櫻井:ぼくの場合、全くなかったです。流石に多少はあるだろうなと思って入社したんですけど、全くなかったです。

全くない、というのはすごいですね。ギャップが生まれなかったということに、なにか理由はありそうですか?


櫻井:弊社には3つのカルチャー(行動指針)があるんですけど、それを理解・共感した上で入社しているので、それが大きいのかなと。軽く説明しますと、こちらの画像のような感じでして。

▲ソラジマの3つのカルチャー


櫻井:特に「Freedom&Responsibility(自由と責任)」がぼくは好きです。
というのも、前職でルールに縛られた結果パフォーマンスが最大化できない、という経験が多くあったので……。


確かに、ソラジマのカルチャ―はマニュアル至上主義が合わなくて悶々としていた櫻井さんにぴったりですね。


櫻井:ルールを作ると、そのルールにマッチングした人だけが効率化されてしまう。それくらいなら各自が一番やりやすい方法で一番成果を出せた方がいいじゃん、って考え方ですね。このカルチャーのおかげでかなり機動力の高い組織になっていると思います。


組織全体の環境はどうですか?


櫻井:いわゆる「風通し」みたいなところでいうと、一般企業と比べると相当風通しはいいと思います。風を遮るものが存在しないので。
メンバー同士も仲がいいですし、その一方で忖度なくフィードバックを出しあえる関係なので、めちゃめちゃ仕事しやすいです。前職は忖度しないと生きていけない環境でした。上司にフィードバックを出した日には、評価に響きましたから……。

ソラジマ「Webtoonマンガ編集者」の仕事とは?



ソラジマでの編集者の業務は、どんなことをなさっていますか?

櫻井:簡潔に言うと「webtoon作品(以下WT)を作る」に尽きるのですが、それぞれ分解していければと思います。

作品を作る工程を大分すると「企画立ち上げ→制作→連載」の3ステップがあるのですが、現在担当している2作品中1つは制作、もう1つは企画立ち上げを行っています。

なるほど。ではまず、「制作」のほうから詳しく教えてください!



櫻井:前者は連載を行うために完成原稿を揃えていくフェーズなのですが、WTは一般的な漫画と違い、原稿を作りあげる「原作〜仕上げ」までの全工程が分業化された「スタジオ制作」と言う体制の中で制作されます。

そのため、原作、ネーム、線画……と言った具合で各工程にそれぞれクリエイターさんがおり、それぞれとコミュニケーションを取りながら原稿を進めていきます。
原稿を発注し、上がってきたデータに赤入れをして修正してもらい、完成したら次の工程のクリエイターさんに回して、といった流れですね。
PM(工程管理)と言うよりはディレクション業務がしっかり発生するため、いわゆるPdMだと捉えていただければと思います。ぼくはよく「映画監督みたいな業務」だなあと思ってます。

企画の立ち上げのほうはいかがでしょう?


櫻井:後者の企画立ち上げに関してはとてもシンプルで「WTとしてヒットする企画を練る」と言う仕事です。
WTは従来の横読みマンガと全く異なるコンテンツなので、リサーチと市場分析が欠かせません。トレンドやニーズを捉えた企画書をいかに作るか、と言う業務ですね。


入社から4か月、爆速で編集長に

そんな櫻井さん、現在は編集長を担当なさっているのだとか。

櫻井:そうですね。2022年1月からやらせていただいてます。
ソラジマに入社したのは2021年9月なので、4ヶ月経ったタイミングで編集長に……って感じです。

4か月で!?爆速ですね。


櫻井:入って2ヶ月で部長補佐、4ヶ月で編集長。ぼくは転職組とはいえ新卒2年目の年なので、それを鑑みるとすごい経営判断だな、と(笑)


大手の一般企業ではあり得ない速度な気がします。


櫻井:いわゆる一般的な企業だと、緩やかな昇進速度だったり、長期目線での評価基準がメインになってたりするのが多いと思うんですよね。組織の大きさに必ずしも依存するわけではないと思いますが、一般的に大きな組織は評価のスピード感も緩やかなパターンが多いと思います。元々大手にいたので、実際そこで働いていた時もしみじみ感じていました。

前職だったらあり得ないし、自分に期待してもらっているのも嬉しいです。頑張んなきゃ、と思います。
これがこの会社の好きなところであり、大きな特徴ですね。頑張れる環境がちゃんと用意されているし、旧態依然な制度設計が微塵もない。機動力の高い組織なので、進むべき時にガンガン進める、そんな感じでしょうか。


ソラジマに向いている人はこんな人

櫻井さん目線で、ソラジマはどんな人に向いていると思いますか?


櫻井:「しがらみなく自分でやりたいことをどんどん進めたい」みたいな人であればかなりマッチしているのではないかと思います。

やはりWTが好き!という人のほうがマッチしやすいのでしょうか?



櫻井:もちろんWTが大好きで自分で作品を作りたい!!みたいな方は大歓迎なのですが、入ってくるタイミングでは必ずしもWTの知識が豊富である必要はないと思っています。
日本においてWebtoonの編集経験がある人材はまだ少なく、まして新卒・中途採用市場においては限りなくゼロに近いからです。
なので、今の段階で重要になってくるのは「Webtoonに関連した経験」ではなく、「仮説検証する力」「分析を行う力」など、現状を理解し模範解を探しにいくスキルだと個人的には考えています。要はデータテニスです。乾先輩と柳蓮二です。


データテニス!『テニスの王子様』ですね!


櫻井:エンタメが好きで、論理立てて考えるのが好きな人。そんな人でしたらかなり向いているんじゃないかなあ、と。

詰まるところ、クリエイティブな経験がないとか、マンガの編集経験がないとか、そういった「経験不足」は全くハードルにならないので、その点はご安心いただけると嬉しいです。そもそも日本においては大概の人がWT編集未経験なので大丈夫です!!!


なるほど!「日本においては大概の人がWT編集未経験」確かにその通りですね。他になにかマッチングのポイントになる部分はありますか?


櫻井:あとは、うちのカルチャーや方向性に共感してくれる方であれば、なお嬉しいです。プロ意識を持って仕事に向き合い、フィードバッグを双方間で出し合い、自由な環境で本気を出せる人。要は「自分でガツガツ作品を作りたい」「しがらみのない世界線で自由に本気を出したい」みたいな方でしょうか。
逆に、大企業のように「ゆっくり学び、ゆっくり進みたい」という方であればちょっとミスマッチかもしれません……。

うちで編集者として作品を持つと、その作品の最高責任者は編集者になります。基本的に全ての最終判断をお任せしていますし、1000万円級の予算も預けています。
自分がその最高責任者である自覚を持った上で、「今はどうするのがベストなんだろう?」が考えられる人、そんな人がいたらぜひご一緒したいなと思います。

最初にお話していただいた櫻井さんの自己分析にばっちりマッチしている環境すぎて……!


櫻井:すみません、いろいろ話してきましたが「エンタメがめちゃめちゃ好き」であれば全て解決するのかも、なんて思ったりし始めました(笑)

(笑)


櫻井:「どんなものを作ればヒットするのか」とか「どんなものであれば大衆に膾炙するのか」をしっかり考えることにつながるはずなので、「わしはエンタメコンテンツを作りたいんじゃ!!!」という熱狂的な野望があればいいのかも!?


自分でやりたいことをガンガン進めたい人、分析力のある人、ソラジマベストで動ける人……そしてとにかく「エンタメが好きであれば最高!」ということですね!

―——

櫻井さんのお話から、自由なカルチャーや風通しの良さ、そしてメンバー間の関係性が伝わってきましたね。

ソラジマは、スピード感のある機動力の高い組織。大企業的なシステムが苦手な人にとってはやりやすい環境です。

エンタメが好きな人、ぜひソラジマで一緒に働きましょう!ご応募お待ちしております。

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