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2023.11.01

目指した脚本家からソラジマの「Webtoon編集者」になった理由に迫る——Webtoon漫画チーム長・中畑翔瑛

eye catch

テレビドラマや映画の脚本家を目指していた中畑さん。求人情報を手がかりに足を踏み入れた「ソラジマ」でYouTubeアニメ監督へとキャリアをシフトさせます。初めは10%の興味が、会社の包容力と個性豊かなチーム、さらには自身の内なる声に導かれ、80%へと跳ね上がりました。しかし、ソラジマのビジネス転換により、彼は再びキャリアの岐路に立たされて……。

今回はそんな激動なキャリアを描いている、Webtoon編集者・中畑さんにインタビュー。Webtoonにも興味があって漫画編集者を目指している方はもちろん、脚本家や小説家や漫画家など物書きをちょっとでも志したことがある方は、ぜひ最後までご覧ください。

謎の会社ソラジマとの出会い

ソラジマとの出会いを教えてください。

中畑:ある年の暮れのことです。
求人検索で見つけた【シナリオライター募集】という文言につられた私は、実態の分からない謎の会社“ソラジマ”に脚本家として応募をしました。

その後すぐに面談の日程を組んでいただき、共同代表の前田とオンラインにて初めて対面することとなります。

謎の会社、と思いつつも応募したのですね。面談では、どんなことを聞かれたのでしょうか?

中畑:覚えている範囲になりますが、だいたいこんな感じです。

前田「ONE PIECEで好きなキャラは誰ですか?」
中畑「サンジです」
(中略)
前田「監督業には興味ありますか?」
中畑「あります(10%くらい)」
前田「ではオフィスに来てください」
中畑「わかりました」

年明け早々、私は中目黒の果てにあるオフィスへと足を運びました。

スピード感がすごいですね……。

中畑:当時ソラジマはYouTubeアニメ事業という新進気鋭の事業を展開しており、YouTubeアニメ監督の諸先輩方から色々とお話を聞かせていただくことができました。

そこで私は、脚本という自分の強みを、ここでなら監督としても生かせそうだと感じました。なぜなら脚本作成を脚本家さんに完全に任せるのではなく、「監督が脚本家さんとミーティングをして、一緒にストーリーの方向性や見せ場を作っていく」という製作の仕方だったからです。
オフィスは薄ら寒い地下にあったのにも関わらず雰囲気は良好で、チームで創作をしている様子に私は憧れのような感情を抱きました。今まで独りで脚本を書いてきた自分にとって、その光景は純粋に楽しそうに見えたのです。

ソラジマの実態が判明し、面接の際に10%だった監督業への興味度は一気に80%まで上昇していました。

残りの20%は……?

中畑:「脚本家になりたかったのに、謎の職業YouTubeアニメ監督などになっていいのか?」という自分の決めた道に背く行為に対する一抹の不安です。しかし柔軟な思考回路を持つ私は、すぐに自分の思い違いに気づきます。

「俺は脚本家になりたかったんじゃない。ただ自分が作ったもの(ストーリー)でたくさんの人を楽しませたいんだ」と。

つまり、脚本家というのはただの職業の名前であり、目的を達成できるなら手段はなんだって良いのではなかろうか。
そして、YouTubeアニメ監督だとしても自分が作ったものでたくさんの人を楽しませられるのではなかろうか。
さらに、自分が今まで培ってきた知識や経験を生かせる千載一遇の好機なのではなかろうか。などと柔軟な思考回路で考えました。

柔軟な思考回路、大活躍ですね……!

中畑:そんな私が担当を任されたのは、まだ立ち上がったばかりの新チャンネルだったのですが、そのチャンネルは当時、動画を公開すれば毎回100万再生超えという前代未聞の化け物チャンネルと化していました。

すなわち、たくさんの人を楽しませられる土俵が既に用意されていたのです。まさに僥倖。棚からぼた餅とはこのことです。

新しいことができるというトキメキにも押され、100%の力を注ぐ決意を固めた私は、YouTubeアニメの監督をやらせていただくこととなりソラジマに飛び込みました。
(※厳しい試用期間をかろうじて突破した上での入社)

思い出の一枚〜入社半年後の夏合宿にて〜

YouTubeアニメ監督からWebtoon編集者へ

脚本家志望からアニメ監督へと柔軟にキャリアを転換した中畑さん。そこから、どのようにWebtoon編集者になったのでしょうか?

中畑:担当チャンネルの人気を奇跡的に維持して、入社から1年ばかり経った頃です。ソラジマは事業を転換することとなり、YouTubeアニメ事業から撤退し、Webtoon事業部が立ち上がりました。

突如として人生の岐路に立たされた私には、大まかに以下のような選択肢がありました。

一、ソラジマでWebtoon編集者になる。
二、ソラジマを辞めて脚本家になる。
三、人知れず旅に出る。

このとき私の心の中に、ある不思議な感情が芽生えます。
それは「ここを離れるのは嫌だな」という気持ちです。

生まれてこの方、組織や人に依存する事なく、母親からは軽く薄情者呼ばわりされたことさえあるクールボーイな私ですが、謎の会社ソラジマのことが結構好きになってしまっていたのでした。

ソラジマのどのあたりに「好き」を感じていたのでしょうか?

中畑:「会社とは人である」という旨のことを何処かで聞いたことがありますが、つまりそういうことだったんです。
どこの馬の骨とも分からないド新人の私にいきなり人気チャンネルの監督を任せ、経験を積ませてくれた経営陣。
そして個性豊かで優秀な同僚たち。

私の脳内神経系に、またも柔軟な思考回路が呼び覚まされました。
目的を達成できるなら手段はなんだって良いのであり、Webtoon編集者だとしてもたくさんの人を楽しませられるのであり、自分が今まで培ってきた知識や経験を生かせる千載一遇の好機がまた新しい分野でやってきたのではなかろうか。

そして、これからさらに大きな市場となっていくことが予測されているWebtoonであれば、よりたくさんの人を楽しませることも可能であるとの考えに至りました。

柔軟な思考回路、ふたたび!

中畑:脚本家として大成するには私の才能では時間がかかり過ぎますし、人知れず旅に出たところで楽しいのは自分だけです。

それに会社の事業が変わったところで自分のやりたいことは変わらずにやることができそうでした。私の人生においてやはり重要なのは「自分が作ったものでたくさんの人を楽しませる」ということです。

それは信念というか夢というか、腹に括った一本の槍であり、背中に担いだ十字架でもあります。逃れられない宿命、死ぬまでに成し遂げなければならないことなのです。ソラジマでWebtoon編集者になることで、それを最短距離で叶えられる可能性が高いと思いました。

十字架だの宿命だのと少し言い過ぎましたが、おおむね以上のように考えた私は、YouTubeアニメ監督から晴れて謎の職業Webtoon編集者へと転身を遂げたのでした。

最後に

「自分が作ったものでたくさんの人を楽しませる」という軸を大事にして、その方法を模索した結果が現在の「Webtoon編集者」という場所だったわけですね。

中畑:そうです。私は、脚本家になるという夢を柔軟に切り替えソラジマに入社した結果、今は可能性が無限大のWebtoon制作という仕事に携わらせていただいています。

未経験の分野に飛び込み、新しいことを始めるのはもちろん最初は大変です。
しかし、できなかったことができるようになったり、知らなかった世界を知れることはやはり楽しいものです。

日々刻々と変わる状況の変化に柔軟に対応し、それを楽しめる人がソラジマで働くのに向いているのではないかと思います。

「このスピード感に君はついて来られるか?これがソラジマスタンダードだ——。」

ソラジマに伝わる格言ですか!?

中畑:すみません、冗談です(笑)
冗談はさておき、現在ソラジマではWebtoon編集者を募集しています。未経験者・学生・脚本家・小説家・漫画家など、どなたでも歓迎です。皆さんの好きが強みになり、それを生かせるのがソラジマです。

では最後に、この記事を読んでいる編集者志望の方に向けて一言お願いします!

中畑:唐突ではございますがバスケの神様マイケル・ジョーダンの言葉を送ります。

「何かを始めるのは怖いことではない。
怖いのは何も始めないことだ」

中畑さん、ありがとうございました!

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